こんにちは、今日も7匹の猫たちに癒されている7catsです。
これは猫嫌いだった私が猫大好きになった話の続き。
前の記事はこちら
それは、会社の倉庫で材料の整理を行っていた時だった。
倉庫の奥の方で「カタッ」と音が聞こえた
「なんだ?」と思いながら探してみると
倉庫の奥にある古い毛布の上に黒い塊があった。
それは
真っ黒の母猫1匹と母猫の乳を飲んでいる生まれたばかりの子猫3匹だった。
母猫の見た目はとても可愛らしく、美しい毛艶だったと覚えている。
子猫はまさに生まれたばかりの大きさで、3匹とも母猫に似て真っ黒。
当時の私は猫嫌いな人間だったため、「うわぁ〜猫かよ」という感じだった
まぁ好きで野良猫になったわけでもないだろうし、
子猫も大きくなるまでは何かと危険が多いだろうから仕方ないか。
「早く大きくなって倉庫から出て行ってくれ」と思っていた
倉庫へは2日に1回は行く。
私は観察が好きな人間なのでその都度、猫達の様子をのぞいていた
![](https://i0.wp.com/www.wylow.xyz/wp-content/uploads/2020/02/binoculars-1209011_1280.jpg?fit=700%2C466&ssl=1)
彼らの中でいつも毛布から地面に落ちている子がいた。
要領が悪いというか、動きが活発というか。
「毎回落ちるな、この子」と思いながら元の場所に戻していた。
2日に1回しか行かなかった倉庫に、1日2回くらい行くようになった。
そんな状況が何日か続いた
ある日、いつものようにのぞいてみると古い毛布の上には何もいなかった。
「ようやく出て行ってくれたのか。意外に早かったな」と思った
しかし、よくみると黒い小さな塊がいつものように地面に落ちていた
動かないので、とうとう死んでしまったのかと思った。
しばらく倉庫に通って観察していたせいか
このままにするのも可哀想だから、せめて土に埋めてあげようと思った。
そして子猫を抱えようとしたとき、
死んでると思っていた子猫がもがくように動いた
よくみたら顔の周りは土まみれで、
鼻の中にも土が入っており息がしにくそうだった。
息も弱々しく今にも止まりそうな感じ。
子猫の体は冷たかった
もう助からないだろうなと思った
せめて死ぬときくらいは温もりの中でと思い、しばらく両手で包み込んでいた
すると今まで何も言わなかった子猫が鳴き始めた
まるで「まだ生きる」と叫んでいるようにも思えた。
その時は知らなかったが、子猫は体温調整をすることができない。
親猫や子猫が固まって寝たりするのは体温を下げないためらしい。
1時間くらい温めていたら冷たかった体が暖かくなってきて
もぞもぞ動くようになってきた
そしてあることに気づいた。
「あ、この後どうしよう・・・」
まさか生き返るとは思わなかった
親猫も他の子猫もいなくなった。
このまま放置していたら、また冷たくなって今度こそ死んでしまう。
自分なりに考えた結果、3つの選択肢があった。
![](https://i1.wp.com/www.wylow.xyz/wp-content/uploads/2020/02/javier-allegue-barros-C7B-ExXpOIE-unsplash-scaled.jpg?fit=700%2C467&ssl=1)
1つ目は、このまま放置する
2つ目は、ひと息に楽にしてあげる
3つ目は、家に連れて帰る
1つ目は、
このまま放置したら明らかに死ぬのがわかっていた。
せっかく生き返ったのに苦しませてしまうのでこれはないと思った。
2つ目は、
おそらく気付かなかったらそのまま死んでいた。
勝手に生き返らせた責任をとって、楽にしてあげようかとも思った。
3つ目は、
これは現実的ではないと思った。
自分は猫が嫌い、家は新築したばかり、そして猫を飼ったことはない。
ましてや乳飲み子なんて。さらに猫の寿命は10年以上。
責任持って飼うことが出来るか?色々な不安があった。
自分では決めることが難しいと思い、妻に電話してみることにした。
電話ではこう言った。
「もし死にかけの子猫を見つけてしまったらどうする? 選択肢は3つある」と
そして簡単に状況を説明した。
しばらく何も返事がなかった。どうやら泣いているようだった。
そして「連れて帰ってきて」と言われた。
そう言われた時に、「自分はなんてアホなんだ」と思った。
![](https://i0.wp.com/www.wylow.xyz/wp-content/uploads/2020/02/dan-meyers-sP445Zr4Bnc-unsplash-scaled.jpg?fit=700%2C484&ssl=1)
何も考えることはなかった。ただ連れて帰れば良かった。
自分勝手な考え方と、決断力の無さにものすごく腹が立った。
そして子猫を胸ポケットに入れ、
ホームセンターで子猫用のミルクの粉を買い、
すぐに家に帰った。
それから、全く猫を育てたことの経験のない家族と子猫との生活が始まった
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